パート1・セクション1 「職務分掌マニュアルのあり方・作り方・使い方」 コース000030

パート1
「職務分掌マニュアルのあり方」

セクション1
「当コースが対象とするマニュアルとは」

マニュアルという言葉の意味づけ・解釈は、世間一般において、だいたい同じのように見える※1。が、具体的に突き詰めていくと、意外にも多様である。表現の自由は保障されているわけだから、私としても多様な解釈を否定しない。

しかし、当コースは組織運営学科としてのコースである。ついては、当コースで扱うマニュアルは「法人や国家機関・自治体等の組織が、自らの業務を実現するために用いる、社員・職員向けマニュアル」に限定する。つまり業務用かつ自家用のマニュアルだ。理由は後述するが、さらには職務遂行に的を絞ったマニュアルのことである。名付けて「職務分掌マニュアル」と言う。この制約によって、具体的に職務内容を記述する職務分掌マニュアルのあり方・作り方・使い方を示すのが当コースの趣旨である。A4サイズにて80ページほどの文字量となるが、是非最後まで受講して頂きたい。

なお、当コースが職務分掌マニュアルを対象としているからと言って、それ以外のマニュアルの意義を否定しているわけではない。くれぐれも誤解なきよう。内容さえ適切であれば、それぞれ意義がある。

ちなみに、当コースが対象としていないマニュアルは※2、たとえば次の通り。

・機器やソフトウエアのユーザー等へ、操作方法等を伝えるためのマニュアル。

・国民や住民等へ、何かしらの行政手続きの方法や、緊急時の対応方法等を伝えるためのマニュアル

マニュアルの名称がついた市販図書類。

これらの作成方法に関しては、マニュアル製作を請け負う編集プロダクションや出版社等にノウハウが蓄積されているであろう。


※1:「何かしらの方法を伝えるための冊子」という意味・解釈で一致している模様。なにげなく使うぶんには充分だろう。しかし、組織運営上・業務運営上は、「誰が誰に対し方法を伝えるのか」「その方法は取り決めなのか・否か」という点が特に不足。これでは責任の所在が明らかとならない。対して、当コースが述べる職務分掌マニュアルは、職務の責任と権限を明確する。その具体的な方法は、パート2のセクション7「委任判定」にて述べる。

※2:当コースが対象としない職務分掌マニュアル類は書式もデザインも、制約はない。対して職務分掌マニュアルは用途を思い切り絞り込むため、構成・書式・デザイン等はかなり制約される。それにより、継続的な活用が可能となる。


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