パート3・セクション7 コース000070「人事制度の構築と運営の方法」(MM式チームワーク主義育成型人事制度)

<パート3>

■セクション7「能力考課の判断基準」

MM式チームワーク主義育成型人事制度においては、まず「基礎能力開発基準(一覧)」に基づいて「能力細目チェック」を行い、その上で能力考課を行う。能力考課の結果は前述の「昇級候補者選定基準」に反映される。
「能力細目チェック」にも「能力考課」にも、右図のように、それぞれの判断基準がある。

フリーWebカレッジ 組織運営学科 コース000070 添付図 ©蒔苗昌彦

↑ クリックすれば上記図は拡大表示されます

「能力細目チェック」は、ABCの3段階とする。
Aは右図の通り、「その能力は有る/高い/強い/充分に発揮されている等」と判断した場合に適用する。
Cは、「その能力はない/低い/弱い/もっと発揮されるべきである等」と判断した場合に適用する。
「有る/高い/強い/充分に発揮されている等」と「ない/低い/弱い/もっと発揮されるべきである等」の中に有る記号「/」(スラッシュ)は、「もしくは」の意味である。

Bは、「AやBを確認できる機会がなかった」と判断した場合に適用する。何とも判断がつかない場合もBとする。
ここで言う「その能力」とは、「基礎能力開発基準(一覧)」で例示したような能力の細目、一つひとつのことである。

フリーWebカレッジ 組織運営学科 コース000070 添付図 ©蒔苗昌彦

↑ クリックすれば上記図は拡大表示されます

能力考課は、細目チェックの結果を前提として、それを考慮に入れながら総合的な判断を行う。細目チェックのように数多く行うことなく、一回の判断を行う。考課記号は右図の通りSABCDの五段階とする。

Sは、「諸能力が発揮されたことで、仕事を極めて円滑に行なうことができた」と判断した場合に適用する。
Aは、「諸能力が発揮されたことで、仕事を円滑に行なうことができた」と判断した場合に適用する。SとAとの違いは、「極めて円滑」か「円滑」かの違いとなる。
Bは、「諸能力と仕事の因果関係を、明確には確認できなかった」と判断した場合に適用する。つまり、能力を発揮しようと発揮しまいと、仕事に具体的に影響しない限り、いわば可とも不可とも判断しないという取り決めとする。
Cは、「諸能力が発揮されなかったことで、仕事に支障を来した」と判断した場合に適用する。
Dは、「諸能力が発揮されなかったことで、仕事に著しい支障を来した」と判断した場合に適用する。CとDとの違いは、「支障」か「著しい支障」かの違いとなる。

なお、「諸能力」という形にて、「諸」という言葉を入れたのは、能力を複数形で言い表したかったからである。「良きにつけ悪しきにつけ、たった一つの能力細目が仕事全般に影響を与えることはなかろう」と私は考えるため、このような表現形式を用いた。なお、当人事制度では、いわゆる定量的な評価をしないこともあり、「諸能力」という考え方において、いくつ以上の能力を指して「諸」だとか、いくつ以下の能力ならば「諸」ではないといった数値の基準は設けない。

ちなみに、能力の細目チェックは、まず本人(部下)が自ら行い、その後、上司も行う。その際の判断基準は同じとする。このやり方により、同じ判断基準の下、本人(部下)と上司の認識をすり合わせる。
その際の具体的な手順と注意点は、セクション17「管理職用・人事制度運営マニュアル」の中に掲載する。
能力考課の帳票の仕様は、セクション10「能力考課票」に掲載する。


<次のページへ>

<目次に戻る>